「停車場のあるH町」

  ┌───────────┐  │ 強靱なる独立心と  │  │ 服従の美徳と    │  │ 協同の精神へ!   │  └───────────┘

 会が終ってから、「一杯」出るという先触れがあったので、何時になく沢山の百姓が集っていた。「停車場のあるH町」からも来ていた。大概の小作は...

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「S相互扶助会」発会式

「兄ちゃ、由この頃どこから覚べえて来るか、こったら事ばかり云うんだど!」 お恵は背中に物差しをさしたままの恰好で、フイ[#「フイ」に傍点]に顔色をかえた。それが見る見るこわばって行った。 と、お恵は、いきなり、由三を物差しで殴りつけた。ギリギリと歯をかみながら、ものも云わずに。物差しがその度に、...

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お稲荷様

「いたこ[#「いたこ」に傍点]ッて婆だべ。いたこ婆ッてんだべ。――いたこ婆さ上げるんだッて、山利で油揚ばこしらえてたど。」「お稲荷様だべ。」「お稲荷様ッて狐だべ。んだべ!」――由三が急に大きな声を出した。「ん。」「んだべ、なア!」――独り合点して、「勝ところの芳《よし》な、犬ばつれて山利さ遊...

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